女子高生の所感
どこでどうひねくれたやら、普段から割と訳の分からない目の付け所をしているような気がしてきた。
俯いて歩くのが癖になっているからだろうか。
そんなわけで、(どんな訳だ)少し前に書いた日記のようなものをぽんと載せようと思う。
ほぼ原文のままなので眠気に負けて訳の分からないことを口走っている可能性は大いにある。
今日はやけにクーラーがよく効く。
いつもはいっそ廊下の方が涼しいのに。
晴れていて湿気がマシだからかもしれない。
し、いつもは2回折りのスカートを三回折ったからかもしれない。
とにかく、文明の恩恵をフルに受けている。
ムシムシして鬱陶しいマスクを静かだからと顎まで下げた。揺れることの無いポニーテールは大人しく眠ったまま、ヘアバームのシトラスがほんのり香る。
今日はテスト前日。だから授業は午前までしかないし、その過半数が自習。
外ではセミが鳴いたり黙ったりしている。ミンミン、ではないだろうけどうまい表し方がわからない。なんだろう。
ふと、セミが一気に盛り上がって急にぱたっと静かになる感じに既視感を覚えた。
そうだ、先生がいない時の教室だ。
私は一応進学校とやらにわけられるところに通ってるけど、それでもやっぱり高校生だから授業中は喋りたくなってしまう。まあ、これは高校生に限らないか。
いつもの膝まであるだけの靴下が全部洗濯中で、くるぶしから太ももの少し見えるくらいまで出ている足がちょっと所在無い。お気に入りの赤い革バンドの腕時計は今日も可愛いし、晴れてるから形を保ったままの前髪横の触角はちらちら揺れている。減らし方のわからない重めの前髪、コンプレックスがひどすぎてメイクをしっかりしてるから擦れない目元、深爪気味の指先はつやつやしたネイルハードナーが根元だけ着いていない。
こんな季節でも着たまんまのカーディガン、足を組んだら上の膝が当たる机、電子辞書は出しっぱなし。自習じゃないらしい近くのクラス、政経の先生は声が大きい。筆圧も強いからチョークの音まで聞こえる。黒板消す人、ごしゅーしょーさま。
頭の中では朝の電車で聞いてた歌詞のわからない英語の曲、ボーカルのそれっぽい響きだけをなぞる。シンラン、の鸞の字は書けるのにゲンコウのコウをいつも見失う。
カフェインが心拍数をあげてるから昨日みたいには眠くない。確実に依存に足を突っ込んだあとのエナジードリンク、今日もやめ時を見失っている。
華の女子高生ももう3年の夏、色々と失っていくばっかりだ。
日本史の対策プリントにそろそろ戻らないとなと思ったからルーズリーフを挿し換える。
シャーペンの芯を補充したら、集中しよう。化学物質に抑えられた眠気が生欠伸で抵抗する。
そう言えば、危ないお薬でも生欠伸が出ることを、私はどこぞの探偵マンガで小さい頃に知っている。
こんな感じの感性で生きている。
勉強に集中しろと思った方、私も同意見だ。しかし眠気と頭の中に溢れてくる言葉に負けた。そろそろ怒られるべきである。
というか、そもそも私が女子高生だということをずっと信じる人もそういないだろう。なんたってここはインターネットだし。
その辺りは好きに想像して欲しい。
もしかするとただのふわっとした概念が書いている文章かもしれないから。
今日も元気に厨二病である。
読んでくれた方、ありがとうございます。
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